鳴尾浜計造-Blog

過去４年間は、「打撃投手のボールを打つだけでは練習にならん」と、対外試合に加え、紅白戦も練習メニューに組み込んでいたが、今年は「ケガ人が多くてメンバーがいない」と早々の断念だ。

ならば、２軍の若手にチャンスを与えればいいじゃないかという意見もあろうが、１軍の戦力にならない若手を紅白戦に出場させてもメリットはない。
　年末年始をハワイで過ごした岡田監督はこの日行われたスタッフ会議が仕事始め。その１発目の“公式会見”がこの嘆き節だ。リーグ制覇した翌年の２００６年のキャンプでは、「ウチの選手だけで２つチームが作れるんと違うか。紅白戦に出したい選手は大勢いるのに出すタイミングがないんや」と吹きまくっていた。それから２年。いつも強気な指揮官がすっかり弱気虫に。
　まあ、かつての阪神ならこの時点でギブアップだが、ここ数年、優勝争いに加わり、底力はついている。こんなとき、救世主がひょっこり現れないともかぎらないが。

投手なら３年目の岩田や玉置、鶴、若竹らの高卒組が１軍生き残りをかける。

相手が右投手なら左打者、左投手なら右打者−が併用の基本。昨季も林と出番を分かち合った。その林がオフに右肩を手術し、スタッフ会議に出席した岡田監督は２月のキャンプ期間中はリハビリ専門の施設に行かせる方針を示した。右打者の浜中もオリックスへ移籍した。となればオレしかいない。いや、オレがいる！　右翼固定は任せろ！！　桜井は瞳の奥に炎を燃え上がらせた。

人生初の鳴尾浜。合同自主トレが休みで、選手の話を聞く機会は少なかったが、前田さんにあいさつすることができた。朝９時過ぎに記者が到着したときにはすでにランニングの真っ最中。
「早いですね」
「新人がいると、人が多くてなかなか練習できないからね」
短い会話の中でも、プロとしての姿勢を見せてもらった気がした。

１５日、グラウンドに姿を見せるルーキーはおらず、午前中は部屋などでゆっくり体を休めた。午後に寮長の運転する車で２手に別れて役所に向かい、転入届を提出。その後、部屋に必要なものを買い込むなどした。

桜井広大というミスタータイガースの後継者がこの沖縄−安芸キャンプでどこまで“完成”されるのだろうか？岡田ワイナリー（醸造所）でたっぷりねかされて熟成された桜井ワインの樽には芳醇な香りが充満している。昨年、辛抱たまらず「利き酒」をしてみたけれど、これがまぁ辛口でコクがあった。でもまさか今年は“気が抜けて”いないだろうと思うが…。林ワインも心配だが、その分、イッキにファンの皆様に桜井銘柄の大盤振る舞いをしてもらいたい。

ルーキーは誰か休日返上しているかも…と鳴尾浜にかけつけたトラ番森井智史は「練習してたのは上園投手らで新人はどうも役所に移動届けなどを出しにいったみたいで…」と思惑は空振り。

危機管理として、育成枠を活用し、新たな戦力補強に着手する方針を固めていた。ただ２０代の若手選手が対象となるため、「能力の見極めにはある程度の実力が必要」と球団首脳は話す。このため、テスト生としてキャンプに招待し、合否を下すことになった。

育成ドラフト・田中慎太朗内野手（２２＝立正大）は大学の所用で、高校生ドラフト３巡目・森田一成内野手（１８＝関西）、同４巡目・清原大貴投手（１８＝常総学院）は病院で検診があり、合同自主トレには参加せず。