【保留球団変更】▽阪神・阿部健太投手、平野恵一内野手▽オリックス・吉野誠投手、浜中治外野手(いずれも移籍による)(了)
スター性のある大砲を欲するオリックスが、内外野を守れるマルチプレーヤーの平野と若手右腕の阿部を交換要員に挙げ、25日までにトレードがまとまった。阪神も投手の放出を検討しており、複数トレードに発展する方向だ。26日にも発表される。 阪神の二塁はここ数年、関本と藤本が併用されてきた。だが両者ともレギュラー確保に至らず、強化ポイントになっている。また中堅のレギュラーである赤星も首痛を抱えてフル出場には負担がかかる。センターライン強化の意味でも、内外野ともに高い守備力を有する平野はうってつけの補強になる。
さらに浜中には抜群の知名度、人気がある。京セラドーム大阪を本拠地とし、大阪の球団を自負するオリックスにとって、大阪での人気定着は球団あげての使命。関西で根強い人気を誇る若い浜中は、集客力という点でも魅力だった。
「阪神にはいい左打者が多いですからね。“なんでトレードに出したんだ”と阪神に思わせられるような活躍をしたい」。すでに背番号も「48」に内定。心機一転を図る左腕が雪辱に燃える。
「いい思い出も悪い思い出もいっぱいありますが、来年はオリックスで頑張りたい」
懸念される右肩の不安には「全くない。外野しか考えてません」と首を振るとともに「やるからにはクリーンアップを打ちたい」と前を向く。
フルイニング出場を続ける金本は左ひざを手術。赤星も首痛で100%のパフォーマンスを発揮できなかった。そして林は右肩痛、桜井は左ひざ痛…。“万が一”に備えても中堅以外の外野もどこでもOKという平野の存在は頼もしい。そしてナインに与える刺激や発奮の意味を込めた相乗効果にも大きな期待を寄せている。
ウエスタン成績 AVG SLG OBP TPA .176 .176 .300 20 2006年 .354 .438 .448 60 2007年
ウエスタン成績 ERA G IP H/9 HR/9 BB*/9 K/9 4.20 27 49.1 10.21 1.28 2.92 7.30 2005年 2.52 27 50.0 07.74 0.36 2.70 7.20 2006年 4.63 19 70.0 10.29 0.51 3.09 3.86 2007年
濱中 治外野手、吉野 誠投手との複数トレードによりオリックスから移籍した平野恵一内野手(28)と阿部健太投手(23)の入団会見が、兵庫県西宮市の球団事務所で行われました。
オリックスからトレードで阪神入りした平野恵一内野手、阿部健太投手が4日、球団事務所で入団会見を行い、平野は「注目度が上がるので、期待以上の働きをしたい」、阿部は「4年間1勝もしていないので心機一転頑張りたい」と抱負を語った。平野の年俸は現状維持の4600万円で、背番号は5。阿部は800万円で背番号56。 内外野を守るユーティリティープレーヤーとして期待される平野は「どちらでもできるよう準備したい」と話した。(金額は推定)
オリックス担当になって約2カ月−。右も左もまだ分からぬ状態で、阪神・浜中のトレードを某紙に抜かれてしまい、ショックを通り越して、どうしていいのか分からないという点で、失望感すら芽生えていた。